Amazon AWSの障害から学べること

先月末のAmazonの大規模障害で、Trello, Quora, Alexa、その他多数の企業が被ったダウンタイムや利益損失を考えると、Amazon AWS といえども完全には信頼できません。

事故の発端は火曜日午後1時、同社の北バージニア州のデータセンターで、エンジニアの1人がサブシステムから一部のサーバーを削除するコマンドを入力する最中に起こりました。この瞬間、対象外のサーバーまで削除され、大規模なシステム再起動が必要になった次第です。


私たちはS3の復元に一生懸命努めています。
- Amazon Webサービス(@awscloud)2017年2月28日

人気のクラウドサービスも

シアトルに本社がある同社は、クラウドマーケットの40%以上を独占しており、15,000以上のサイトを運営、アプリケーション、Webサイトの開発者にサーバーを貸し出しています。クラウドの需要は近年ますます高まっています。2016年のRighScaleによる調査では、ITプロの95%がパブリッククラウドかプライベートクラウドの組み合わせを使用しています。 なかでもAWSやMicrosoftのマーケットシェアは非常に高く、大変競争力があります。

クラウドはどんな規模の企業にもメリットをもたらします。クラウド技術の発達により価格改定がすすみ、クラウドストレージを購入しやすくなりました。Amazonが保証する年間99.99%の可用性は、オンプレミスのストレージ、バックアップシステム、いずれにもハイレベルなセキュリティを保証します。

でも、復旧に4時間要したといわれる今回の事故で、クラウドサービスの信頼性を見直すきっかけになったのではないでしょうか。経営者は、どんな種類のダウンタイムも避けたいはずです。わずか1分のダウンタイムで平均926ドルの損失につながるという統計もあります。ダメージは顧客喪失とブランド価値低下にもつながる可能性もあります。


可用性のメリット

「クラウドデータは絶対安心」とか「クラウドシステムは絶対ダウンしない」という考えは誤りです。クラウド、オンプレミス、あるいはハイブリッド環境へ移行する際、自社の成長にあわせて調整可能な、可用性の高いシステムの導入を検討するべきです。また、各種データを保護するための事業継続計画も必要です。

数々のデータ保護ソリューションがある今日、信頼できるスケールアウト型のオンプレミスインフラ、クラウドストレージ、SaaSデータ保護を選択していく必要性も高まっています。

絶対100%安全というプラットフォームはありません。でも、信頼できるマネージドサービスプロバイダーがついていれば、不安も軽減されます。

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